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神話&伝承紹介Extra1:三龍王

※当記事の詳細は「神話&伝承紹介」をご覧下さい


■ 雷龍王 トラロック ■

雨と雷の神トラロックは、メソアメリカの最古の部類の神で、
雨で生命を与える慈愛の面と、雷や旱魃を起こす破壊の面を持っています。
水害や落雷、伝染病の死者が行く天国、霧と水の楽園トラロカンの統治者でもあります。
幻想でのイケメン姿とはうってかわって、青い肌にギョロリとした大きな目が特徴です。

アステカ神話ではウィツィロポチトリと同等の地位を与えられています。
アステカの首都テノチティトランではウィツィロポチトリとともに祀る双神殿も。
5つの太陽」の神話では、第3の太陽、ナウィ・キアウィトル(雨の太陽)を支配しました。

トラロックは最初、ショチケツァルという女神と結婚しましたが、
テスカトリポカに略奪されてしまい、その後、マトラルクエイェを妻に迎えています。
ちなみに、姉である塩の女神ウィシュトシワトルもテスカトリポカの妻の1柱です。


■ 翔龍王 アルカトル ■

出典はアステカ神話内でも知名度が高いケツァルコアトルと思われます。
ケツアルカトルとも呼ばれる(wiki情報)とのことなので、間違いないでしょう。
ケツァルコアトルの化身、エヘカトルは風の神なので、属性的にも合っています。
ケツァルの羽毛で覆われた蛇の姿で、たまに羽が生えた姿でも描かれます。

ケツァコアトルは「5つの太陽」で第2の太陽、ナウィ・エヘカトル(風の太陽)を司り、
4つの太陽滅亡後は、神々が作り直した世界のために奔走した神です。

エヘカトルの有名なエピソードの1つにマヤウェルの話があります。
エヘカトルは天界でマヤウェルに、飲酒を伝えるため地上に降りて欲しいと誘います。
枝が絡み合った木に変身して地上に向かう途中、ツィツィミトルに見つかっていまい、
その木を破壊されてマヤウェルは亡くなってしまいました。
生き残ったエヘカトルがマヤウェルの骨を集めて葬ったところ、
そこからマゲイが生まれ、地上でプルケ酒が造れるようになりました。


■ 水龍王 シャルトリ ■

シャルトリという名前が見当たらず、上記2名と同じアステカ神話を出典とするなら、
水の女神チャルチウィトリクエを短縮して発音を変えた、と考えることができます。
羽飾りのついた青い帽子、翡翠のネックレスやイヤリングなどを身に着けています。
幻想で青い帽子を被っているのはトラロックですが、
後に水の神はトラロックに統合されるので、あながち間違いでもないかもしれません。

彼女は、「5つの太陽」の時代には、第4の太陽、ナウィ・アトル(水の太陽)を司りました。
大洪水で滅びてしまいますが、結果的に大地に滋養が溢れ、
現在(第5の太陽)の世界の生命の糧になったといいます。

トラロックの妻ないし姉妹といわれていますが、ここでは姉妹説をとっておきます。
なお、マトラルクエイェは「緑のスカートの婦人」で、
チャルチウィトリクエは「翡翠のスカートの女」なんだそうです。

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