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※当記事の詳細は「神話&伝承紹介」をご覧下さい
戦略と知恵の女神 機織の贈り手
出典…ギリシャ神話
両親…父:ゼウス 母:メティス
象徴…梟 オリーブ
■ 神々の王と最初の后の娘 ■
ゼウスが神々の王となった際、最初の后に知恵の女神メティスを迎えました。
神人かまわず美女が好きなことで有名なゼウスですが、伴侶となると話は別、
王である以上、統治に役立つ能力を持つ女神がパートナーとして適しているからです。
ゼウスとメティスは平和な夫婦生活を営んでいましたが、
祖父母のウラノスとガイアが、ゼウスに不吉な予言をします。
「メティスが最初に生む女の子はお前の助けとなるが、
その次に生む男の子はお前の王座を奪うことになる」
この2神の予言はロクでもないものばかりだが嘘でもないのでタチが悪い。
祖父や父のこともあり、さすがに聞き流すことはできません。
変身が得意なメティスを上手く乗せ、水に変身した隙に飲み込んでしまいます。
……こういうところは血は争えないと言いますか、父そっくり!
これで子供が生まれる可能性はなくなった……と思いきや、
ある日、ゼウスは激しい頭痛に襲われました。あまりの痛さに、
「誰か頭をかち割ってくれ!」とトンデモ発言が飛び出します。
……人間なら大問題ですが、神様なので問題ないと言わんばかりに、
真面目なヘパイトスが言われた通りに父神の頭を割ったところ、
体内で成長しきったアテナが誕生しました……どういうわけか甲冑付きで。
■ 才色兼備の女神 ■
アテナは強く賢く、ゼウスからの溺愛っぷりは凄まじいものでした。
たとえば、ゼウスの雷霆の使用を許可されています。
また、最強の楯のアイギスもゼウスから貸し与えられています。
上記の権利は、同じ軍神のアレスにはないものなのです。
戦場で男たちと駆け回り鼓舞する一方、神殿では淑やかに機織も披露します。
アテナと機織勝負をして蜘蛛に変えられたアラクネはとても有名です。
美貌にも優れ、パリスの審判ではヘラやアプロディテと美を競ったり、
恋愛に積極的ではない鍛冶神ヘパイトスに迫られるというエピソードも。
ただ、アテナ誕生の際や槍の製造依頼で、お互い親交があったのは事実のようです。
神話では英雄であるヘラクレスやペルセウスに助言をする役目も担い、
さらに現実世界でも特に厚い信仰を受けた女神です。
ギリシャの都市アテネ(旧名アテナイ)も彼女の名前が由来なのは言わずもがな、
アテナを祀るパルテノン神殿はドリア式建築の最高傑作、超有名な世界遺産ですね。
■ 勝利と一体化 ■
ときに勝利の女神、とも呼ばれますが、勝利は本来彼女の権能にはありません。
ティタノマキア大戦でゼウス陣営についた「ニケ」が勝利の女神です。
マイナーであまり聞きなれない女神ですが、
スポーツブランド「ナイキ(Nike)」なら聞いたことはあるかと思います。
アテナが戦に向かう際ニケも彼女に付き添っていくため、徐々に一体化した模様。
また、幻神のアテナに翼が出ることがありますが、翼もニケの特徴の1つです。
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