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神話&伝承紹介Part8:アマテラス

※当記事の詳細は「神話&伝承紹介」をご覧下さい
※漢字表記は古事記に倣っています

高天原の主宰神 皇祖神 太陽神
出典…日本神話
両親…父:伊邪那岐命 母:伊邪那美命
象徴…三種の神器

■ 三貴子の長子 ■

日本神話で最初の夫婦であり、国生みや神生みで有名なのが、
伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)です。
しかし、火の神を生んだ際の火傷でイザナミは死に至ってしまいます。
イザナギは妻へ会うために黄泉の国へ向かいましたが、
そこでかつての美しさを失った、恐ろしいイザナミの姿を見てしまいます。
約束を破って自分の姿を見られたイザナミは怒り、逃げるイザナギを追いかけますが、
イザナギは黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)の入口を岩で塞いでしまいます。
イザナミと離別したイザナギは、黄泉の国の穢れを落とすため禊を行い、
最後に洗った左目から天照大御神(アマテラスオオミカミ)、
右目から月読命(ツクヨミノミコト)、
鼻から健速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)が誕生します。
この3柱は三貴子と呼ばれ、イザナギが生んだ神の中で最も尊いといいます。

現在では女神であることが一般的になっているアマテラスですが、
元々は男神だったという説があります(男神像も実在するようです)。
女神を主神とする例を他に見ないことが理由の1つでしょうか。
また、「太陽神=女神・月神=男神の図が珍しい」という意見も聞きますが、
アイヌ北欧イヌイットなど、北方系の神話ではさほど珍しいことではありません。
(実のところ、弟とされるツクヨミは、記紀に性別の記載はないのですがw)


■ 岩戸隠れ ■

日食を描いたエピソードは様々な神話にありますが、
太陽神が悪神などに食べられるタイプが多い中、 日本の天岩戸はかなり特徴的です。

三貴子の末っ子スサノオは、父イザナギから言い渡された海の統治もせず、
毎日、それもヒゲが伸びても、母イザナミを恋しがりずっと泣き続けていました。
怒ったイザナギに勘当されたスサノオは、母に会いに行こうと思い立ち、
そのことを姉に報告しようと高天原(タカマガハラ)へ向かいます。

スサノオを出迎えたのは、武装したアマテラスでした。
あまりにも騒々しくやってきたので、高天原を奪いに来たのかと思ったのです。
そんなつもりは毛頭ないと、スサノオは誓約を持ちかけます。
アマテラスはスサノオの剣から3柱の女神を、
スサノオはアマテラスの勾玉から5柱の男神を生み出します。
「私の心が潔白だから、私の剣から可愛らしい女神が生まれたのです」
と勝ち誇り(一応誤解は解けた)、そこで止まらずスサノオは調子に乗り、
高天原で田を荒らすわ御殿を汚すわの大暴れを始めます。
他の神々が呆れる中、アマテラスはスサノオを庇い続けました。
ところが悪さが過ぎて、機織り小屋にいた織女が死んでしまう事件が起きました。
これにはアマテラスも我慢ができなくなり、岩屋に閉じこもってしまいます。
太陽が隠れ高天原も葦原中国(アシハラノナカツクニ)も暗闇になり、災いが溢れ出します。

この事態を解決するため、神々は思金神(オモイカネ)を中心に策を練りました。
まず、朝が来た合図として長鳴鳥を一斉に鳴かせると、
伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)が八咫鏡(ヤタノカガミ)を作り、
布刀玉命(フトダマノミコト)が太占を行い、
天児屋命(アメノコヤネノミコト)が祝詞を唱えます。
天宇受売命(アメノウズメノミコト)が桶の上でリズムをとりながら踊ると、
神々は彼女を囲み笑い、まるで宴会会場のように盛り上がります。
アマテラスは不思議に思い問いかけました。
「暗闇の中、何故楽しそうにしているの?」
この質問にすかさずアメノウズメが答えます。
「あなた様よりも尊い神がいらっしゃったので、喜んでいるのです」
気になったアマテラスが少しだけ岩戸を開けたところに、
フトダマとアメノコヤネがさっと鏡を差出します。
隙間から見えるキラキラと輝く女神が、鏡に映った自分だとは気付かないアマテラスは、
もう少し近くで見ようと身を乗り出します。
その瞬間、岩戸の影にスタンバイしていた天手力男命(アメノタヂカラオノミコト)が、
アマテラスの腕を引っ張って外に連れ出し、世界に光が戻ったのでした。


■ 天皇の祖 ■

アマテラスには伴侶はおりませんが、息子がいます。
スサノオとの誓約(上記参照)で、勾玉から生まれた5兄弟です。
その中で有名な神が、天之忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)です。
オシホミミはアマテラスから葦原中国の統治を命じられますが、
地上に荒ぶる国津神が多くいるので渋り、
「支度をしている間に生まれた、我が子の邇邇芸命(ニニギノミコト)が適任かと」
と、引きこもって子供に役目を丸投げします。これって引きこもりニート……。
仕方がないので、アマテラスはニニギへの役目委任を承諾。
ニニギは祖母から三種の神器を授かり、地上へ降り立ちます。
ここから天皇の祖先が生まれていくのですが……。
(詳細を知りたい方は「天孫降臨」エピソードを調べて下さい)

ちなみに、このアマテラスの子供と孫の正式な名前、すっごく長いです。
オシホミミは、正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命
(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト)
ニニギは、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命
(アメノニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギノミコト)
だそうです……覚えるどころか噛まずに読むのも一苦労しそうです。

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