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神話&伝承紹介Part3:アルテミス

※当記事の詳細は「神話&伝承紹介」をご覧下さい

狩猟・出産・獣と子供の守護の女神
出典…ギリシャ神話
両親…父:ゼウス 母:レト
象徴…鹿 弓矢 松明


■ 母を助けた乙女 ■

レト女神が苦難を強いられながら生んだ(アポロン紹介参照)双子の姉神。
難産に苦しめられた弟と違いすんなり生まれたのを見たモイラたちが、
アルテミスに助産婦の役割を与え、生まれた直後に出産の手助けをしたといいます。
ヘルメスに引けを取らない早熟0歳児恐るべし……!
そんなしっかり者の彼女は、狩猟の準備や手配も自分で済ませてしまいます。
権能について、結婚をしない乙女の誓い、丈の短い衣の着用(狩りのため)は、
ゼウスに許可をとらねばなりませんが、エリート女神にしては少ない頼みです。


■ 男嫌いな女神の恋人と信者 ■

男たちと戦場を駆け回るアテナと違い、彼女は極度の男嫌いでした。
「男女の関係なんて汚らわしい!」という思考で、アプロディテとの関係は最悪。
しかしそんなアルテミスにも恋話があります。
相手は弓の名手、オリオンオリオンとの出会い死因には諸説ありますが、
幻神アルテミスが語っている(一般的に広まっている)話が有名でしょう。
重度のシスコンのアポロンは、弓の名手同士仲を深めたアルテミスとオリオンを目撃します。 
説得を試みるも失敗、それでも2柱の恋を阻止しようとアルテミスを海に誘い出し、
遠くに浮かぶ岩を示して「いくらお前でもあれは射抜けないだろう?」と挑発。
馬鹿にされたアルテミスですが、見事に岩(に見えたオリオンの頭)を打ち抜きます。
後日、海辺に打ち上げられたオリオンの遺体を見て、真実を知りアルテミスは大ショック。
アルテミスはゼウスに頼み、オリオン座として天に引き上げてもらいました。

一方、男女関係否定派アルテミス信者にヒッポリュトスという青年がいました。
しかしそれはすなわち恋愛の敵という立場になり、アプロディテの呪いの餌食に。
家族関係を壊され、国から追放された挙句、無残な姿で死に至ってしまいます。
それを嘆いたアルテミスは、有名な医師でありアポロンの息子のアスクレピオスに、
「お願い、この人を蘇らせてほしいの!」と、どう考えても無理なお願いをしました。
アスクレピオスは勿論断りましたが、アルテミスは強引に押し切ってしまいます
幸か不幸か稀代の医術の持ち主だった彼は、死人の復活を成功させてしまいます。
ですが、死者の国から無断で住人を地上に戻された冥界の王ハデスが激怒し、
ゼウスも禁断行為は見過ごせず、彼を雷霆で殺してしまいました。
ちなみに、息子を亡くしたアポロンはキュクロプス殺害事件を起こし、
大激怒した父神ゼウスから、人間へ仕え(奴隷生活で)償ってこい! と言われたそうです。
アポロンが息子を失ったのも、(一時的ですが)オリンポスを追放され地上生活になったのも、
もともとアルテミスが無茶なお願いをしたのが始まりだったわけです。
無理を押し通したのはヒッポリュトス復活以上の意図がありそうでなりません。


■ 月の女神は子沢山 ■

弟同様、アルテミスは基本狩猟に没頭していて月の仕事はしていません。
月の女神とするなら、本来の月の女神セレネの恋愛話を入れなければなりません。
セレネは恋愛に非積極的でしたが、美少年の人間エンデュミオンに猛烈な恋をしました。
人間は老いる運命、セレネは彼を不老不死で永遠に眠り続ける状態にしました。
そして女神はエンデュミオンの夢の中で逢瀬を重ね50人の子供をもうけました。
こうなると本当は乙女じゃない? という矛盾が生じますので、
やはり別の女神と考えるほうが自然かと思います。

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